西暦1982年10月、突如太陽系空間に出現した未確認物体は地球へ落下した。落下の途中に、衝撃波や多くの落下物を飛散したことで、各地に多くの災害を引き起こした。そして最大の落下物は日本の阿太理亜大島へ衝突し島を大きく変形させた。 多くの地域で秩序が失われ、人々は困難に立ち向かうために新たな結束を必要とした。人類全体が一つとなることを目指して地球統合政府が発足した。民族や思想、宗教の面から人類の統合を望まぬ者も多く、それらは反統合勢力として抵抗を開始した。ここに地球統合政府傘下の統合軍と反統合勢力の間で、武力闘争が開始された。 落下物の調査が進み、最大の落下物は大型の戦闘艦らしいとの結果が得られた。太陽系近辺で大規模な宇宙戦争が行われている可能性が高いことは、地球の人類の未来に希望よりも恐怖を高めることとなった。地球防衛を目的に統合軍配下に統合宇宙軍が編制され、まずは近傍空間と宇宙戦争についての調査を任務とした。 1999年5月に火星近辺で見つかった構造物は、解析のため統合宇宙軍により地球への移送が行われた。構造物は地球近辺で突然異常な動きを始め、統合宇宙軍で移送を担当した部隊だけでなく地球上にも新たな悲劇を生み出す原因となった。 統合政府と統合宇宙軍への非難は高まり、反統合勢力は数と力を増したことにより闘争は激化し、統合戦争と呼ぶしかない規模となった。 反統合勢力が奇襲効果と落下物の技術を利用した兵器により統合軍と互角の戦いを進め、一時は最大の落下物を巡り南アタリア島(落下による変形により改称)付近で激しい争奪戦を引き起こすほどであった。しかし統合軍の有能な将校による指揮により、統合軍は危機を脱するどころか一気に反統合勢力を圧倒することができた。反統合勢力は急激に弱体化し、奇策による細々とした抵抗を続けるしかなかった。 2006年8月に地球統合政府は統合戦争の終結を宣言し、統合軍は地球防衛のため各地で防衛設備の構築作業を加速させた。統合宇宙軍は修復された宇宙船を調査に利用することを決定し、まずは試験を開始すべく準備を進めた。修復された宇宙船はSDF-1 マクロスと命名され、2009年2月に南アタリア島で進宙式を迎えた。
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