妄想解釈 超時空要塞マクロス

#01 移民船

ー記録ー
完成直前に戦闘兵の奇襲攻撃により、自律モードへ移行して緊急フォールドの指示を受けた。まだ周辺宙域のデータはインストールされておらず、その状態での緊急フォールドであったため、目指すべき目的地だけでなく現在の詳細位置も不明となった。どのくらいの時間を要するのか不明なので、内部システムを機能維持を目的とした待機モードへ移行するしかない。まずは主に再び会うのだ。



満足なメンテナンスが行えないため、外部に問題が発生する。偶然見つけた戦闘兵達の装備を利用して改造を行っていくしかない。



索敵システムに問題が発生した。このタイミングで戦闘兵と遭遇とは。また緊急フォールド
して事態を回避するしかない。艦に取り付こうとしている戦闘兵を巻き込むことになっても。

近くに惑星がある。一度そこへ接近し、衝撃で戦闘兵たちを処分してしまおう。


実体弾?、戦闘兵にはできない攻撃だ。となると主か。どう対応すべきだ。

衝撃が・・。センターユニットを切り離して、・モードを・・・切り替えない・・・



「なるほどね」
と三池が端末に表示された解析結果に納得する。
「まだ防衛モードのままのようだから、また勝手に主砲発射とかされないように完全に切り離しておくか。ちょうどトランスフォーメーショーンの調整をしたいとか言っているから、作業しても怪しまれることもないだろう。こちらは切り離してからじっくりと解析するか。これを解析すれば相手のシステムに侵入するのも容易になるだろう」
と独り言を無自覚に呟く。すると別の端末から大きな音がして、センターユニット管理システムの解析終了を告げる。解析結果を確認すると
「やはりセンターユニットの内部はほぼ稼働していなかったようだな。どうも男女2ペアがいることがトリガーだったようだな。男女4人で入ったのは相当な幸運だったようだ。男女がというトリガーと比べると、これまでに見つかった巨人用のシステムが男性用ばかりということからすると違いがあるなあ。アホどもは男性のみが戦闘していると主張していたが。センターユニットで男女が同格を強調しているのと差異が大きいな。戦闘兵と呼ばれる巨人と、センターユニットに住む予定だった主との関係は?そもそもなんで4人で入ったときに主じゃないと拒否されなかったんだ。もしかして入った際に遺伝子検査したとか」
と気付き、端末の操作を行う。
「確かにそれらしいシステムがある。それに遺伝子データもある。地球人類と主様が一緒ねえ。遺伝子改造の可能性もあるが、大きく異なるのを主とは認めないだろうなあ。となると自然派志向の方々が地球に移住したとか、それとも罪人として捨てられたとか。それにしても何で地球上で多くの言語が併存しているんだ。もっと類似性があっても良さそうなのものだが。もしくは動物園的な実験だったとか。そうだとすると遺伝子パターンをばらまいた先人がいそうだな。まだ断定するには情報が不足している。ただ文化文明から無縁となった人類が再び進化して、残骸と出会って大騒ぎになっているだけとは」
そして大きく息を吐く。
「こんなこと言っても信じてもらえるものではないな。特にプライドの高い統合軍には」
と楽しそうに笑う。そして新たな疑問を口にする。
「主と人類が同じで、戦闘兵と呼ばれる巨人も外見が人類と同じとなると、主を模して戦闘用に戦闘兵を造り出したのか。となるとエアロックの構造は戦闘兵と交流するために複雑になっているようだな。交流する?そうか戦闘兵も模したということから、自分たちの遺伝子を利用して改造したのか。その結果を再調整したり、再利用するのが目的か」
と思索を続ける。
「再利用?となると戦闘兵の大きさを変えたり、混血も可能なのか。サンプルが無かったので巨人自身の生体解析ができていないが、遺伝子レベルでは大きな差がない可能性もあるということだな。そもそもなんで戦闘兵が必要になったんだ」
「まあいい戦闘兵のことはもっと情報を集めてからだ。捕虜にすればいくらでも解析できる。しかしセンターブロックのシステムは切り離すわけにもいかないし、不在時に機能の維持ができるようオペレータが操作できるように中継システムを用意するか。その中継システムにダミーを用意して、そちらへ侵入者を誘導してセキュリティを確保するか」
と対策を決める。
「戦闘兵の言語を多少理解しているのは説明できるとしても、主の言語も理解しているのは不自然だな。勉強中ということにして、情報を小出しにしていくか。誰か一緒に勉強してくれそうな人間はいないものかな」
と言って監視システムを操作する。するとスクリーンにラフな私服で勉強中の未沙が写る。
「彼女なら真面目だし、父上とのこともあって統合宇宙軍へ影響ありそうだし。今は連絡役ということで接点が多いが、彼女が解任されたら勉強しようとこちらから誘うか」
と勝手なことを言う。
「このマクロスの状態では地球に到着するまではまだまだ時間がかかりそうだから、宇宙移民のいい実習だと思って情報収集だな」
と巻き込まれた人達をモルモット扱いするようなことを平気で言う。そして次にすべきこととして
「まずはデータを送って、地球から情報と機器を取り寄せるか」
と言って三池は作業を始める。

SideStory #01 移民船 後書き

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